ガラス化保存法による卵子の凍結保存
ガラス化保存(Vitrification)法とは、卵子をガラス化液という特殊な液体に浸し、冷却しても卵子の細胞の水分が凍らないようにして、卵子の細胞が壊れるのを防ぐ方法です。
卵子をガラス化液に浸した後に液体窒素で急激に冷却する事により、卵子の細胞を凍結保存します。
卵子の中でも、特に、受精していない未受精卵は受精卵に比べて細胞膜などが弱く、凍結保存が難しいとされていました。
しかし、ガラス化液のおかげで、未受精の卵子でも高い確率で凍結保存ができるようになりました。
このガラス化保存法により、白血病などで抗がん剤や放射線治療を行なった時の副作用の卵巣機能低下でも、治療開始前に健康な卵子を凍結しておけば、治療後に妊娠できる可能性が出てきました。
また、不妊の原因が男性側にあり長期にわたる治療が必要な場合は、治療終了時に女性の側も年齢が高くなり健康な卵子が作れなくなっている可能性がありますが、若い時点で卵子をガラス化保存法で凍結保存しておけば、男性側の治療が済んだ時点で、良好な状態の卵子と受精させる事も可能となります。
その他に、不妊治療における採卵で卵子が多く採取された場合は、卵子が保存ができずに棄てられてしまう場合が多かったのですが、ガラス化保存法の技術が普及すれば、一度の採卵で卵子を保存しておけるので、女性の不妊治療の苦痛を少なくする事も可能となります。

